この記事は、「便秘なのにお腹が痛くて出ない」「激痛や下痢みたいな痛み、後腹痛が気になって不安」──そんなときの見分け方を知りたい方のためのページです。
便秘くらいで、大げさかな。
そう思いながら耐えてきたのに、今日は違う。
お腹は痛い。
でも、出ない。
トイレに座っても、腸が空回りするような感覚だけが残る。
以前の私も、まさにこの状態でした。
仕事の合間にトイレへ行き、何度も座り直しては立ち上がる。
脂汗がにじむほど痛いのに、何も出ない。
「ただの便秘だよね?」と自分に言い聞かせながら、スマホで検索だけを繰り返していました。
検索窓に打ち込む指が止まるのは、
「怖い言葉が出てきたらどうしよう」という気持ちが、どこかにあるからかもしれません。
大丈夫。
この記事は、不安を煽るためのものではありません。
この記事では、
今感じているその腹痛が「よくある便秘の範囲なのか」、それとも少し立ち止まって考えたいサインなのかを、落ち着いて見分ける視点をお伝えします。
また、便秘なのに下痢のような痛みが出たり、排便後も違和感が残ったりするとき、体の中で何が起きているのかを、できるだけやさしい言葉で整理します。
そして、病院に行くべきか迷ったときに、ひとりで抱え込まずに済むための「考え方の目安」も、そっと置いていきます。
※これは私自身の体験であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
ただ、「痛いのに出ない」という感覚に、あなたがひとりで悩まなくていいことだけは、先に伝えさせてください。
便秘なのにお腹が痛いのはなぜ?

便秘というと、「腸が動いていない状態」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
私自身も以前は、出ない=腸がサボっている、と思い込んでいました。
でも、腸の仕組みを学び、実際に多くの相談を受ける中で感じているのは、
便秘のときほど、腸はむしろ一生懸命働いていることがあるという事実です。
腸の中に硬くなった便やガスが長くとどまると、腸はそれを外へ押し出そうとして、
普段よりも強く収縮することがあります。
このときに感じやすいのが、キリキリ・ギューッと締めつけられるような腹痛です。
私のところに寄せられる相談でも、
「便秘なのに、お腹だけはずっと動いている感じがする」
「波のように痛みが来て、落ち着いたと思ったらまた痛くなる」
といった声は少なくありません。
これは、腸の運動(ぜん動)が完全に止まっているのではなく、
うまく前に進めないまま、空回りしている状態と考えられることがあります。
とくに次のような条件が重なると、腹痛が出やすくなる傾向があります。
- 便が長時間腸内にとどまり、水分が失われている
- 水分摂取量が少ない日が続いている
- ガスがたまりやすく、外に抜けにくい
- 緊張やストレスが続き、自律神経が乱れやすい状態
腸は、自律神経の影響を強く受ける臓器です。
忙しさや不安が続くと、腸の動きが過敏になったり、リズムが乱れたりすることもあります。
以前、長年デスクワークをしている女性から、
「仕事中はトイレを我慢することが多く、週末になると強い腹痛が出る」
という相談を受けたことがあります。
検査では大きな異常は見つからず、生活リズムと緊張状態が影響している可能性が示唆されました。
もちろん、これはあくまで一例であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
ただ、少なくとも言えるのは、
「出ない=腸が怠けている」わけではないということです。
「出ないのに、こんなに痛いなんておかしい」
そう感じたとき、腸は静かにサボっているのではなく、
どうにかしようと、頑張りすぎている状態なのかもしれません。
激痛・差し込むような腹痛を伴う便秘の特徴

「チクッ」「ズキン」「波のように襲ってくる痛み」。
便秘の腹痛には、実はいくつかの“質”があります。
私自身、便秘がつらかった頃、
「ただ重たい感じ」だった痛みが、ある日を境に
差し込むような鋭さに変わった経験があります。
このような強い痛みが出るとき、
腸が一気にギュッと収縮している状態が関係していると考えられることがあります。
腸は、内容物が刺激になると反射的に動く性質を持っています。
硬くなった便や溜まったガスが腸壁を刺激すると、
一気に強いぜん動運動が起こり、痛みとして感じられることがあるのです。
このときの痛みは、ずっと続くというより、
「波のように来ては引く」「一瞬強く刺すように感じる」
と表現されることが多く、実際に相談を受ける中でもよく耳にします。
特に、次のような生活の積み重ねがある方ほど、
ある日突然、痛みとして表に出ることがあります。
- 便意を感じても、仕事や外出で我慢することが多い
- 忙しさからトイレのタイミングを逃しがち
- 「いつもの便秘だから」と違和感を後回しにしてきた
以前、30代の女性から、
「長年便秘だったが、ある日、立っていられないほどの腹痛が出て驚いた」
という相談を受けたことがあります。
検査では緊急性のある異常は見つからず、
便秘による腸の過剰な収縮と緊張状態が影響している可能性が示唆されました。
もちろん、これはあくまで一例であり、
すべての強い腹痛が同じ理由で起こるわけではありません。
ここで大切なのは、
激痛=すぐに危険、と決めつけて必要以上に怖がらないこと。
そして同時に、
「我慢し続けていい痛みでもない」と知っておくことです。
腸は、声を出せない代わりに、
強い収縮や痛みという形でサインを送ることがあります。
そのサインを無理に押し込めず、
一度立ち止まって向き合う視点が、結果的に体を守ることにつながります。
便秘なのに下痢みたいな痛みが出る理由

「お腹は下痢みたいに痛いのに、何も出ない」。
この感覚は、とても不安になりますよね。
私自身も、便秘がひどかった頃、
「これは下痢?それとも便秘?」と判断がつかず、
トイレとスマホを何度も行き来した経験があります。
実はこの状態、
便秘の延長線上で起こることがあると考えられています。
腸の奥に硬くなった便がとどまっていると、
その刺激によって腸が必要以上に反応し、
下痢のときのような強い腹痛や便意だけが起こることがあります。
ところが、出口付近は硬い便でふさがれているため、
腸がどれだけ動いても、実際にはスムーズに出てこない。
この“ちぐはぐさ”が、強い違和感や不安につながります。
このような状態は、一般に「溢流性(いつりゅうせい)」と呼ばれることがありますが、
ここで大切なのは、名前そのものではありません。
下痢のように感じても、腸の中は“詰まり気味”のまま。
そんな矛盾した状態が起こることがある、という理解が何より重要です。
実際、相談を受ける中でも、
「下痢だと思って市販薬を使ったら、余計につらくなった気がした」
という声を耳にすることがあります。
もちろん、これはすべての人に当てはまる話ではありませんし、
原因や感じ方には大きな個人差があります。
ただ、少なくとも言えるのは、
“下痢っぽい痛み=単純な下痢”とは限らないということです。
だからこそ、「下痢みたいだから」と自己判断で刺激を重ねる前に、
いったん立ち止まり、腸の状態を見直す視点が役立つことがあります。
腸はとても正直な臓器です。
混乱しているときほど、痛みという形で強く訴えてくる。
その声を、無理にかき消そうとしなくていいのだと思います。
後腹痛(排便後の痛み)が続くときに考えたいこと

「出たはずなのに、まだ痛い」。
そんな後腹痛が残ると、ほっとする間もなく、不安だけが長引いてしまいます。
私自身も、便秘が続いていた時期、
「やっと出たのに、なぜかお腹が重いまま」
そんな感覚に戸惑ったことがありました。
このような排便後の痛みは、
必ずしも深刻な状態を示すものとは限りません。
腸はとても繊細な臓器で、
強い刺激を受けたあと、一時的に過敏な状態になることがあります。
硬い便が通過したり、強くいきんだりすると、
腸や周囲の筋肉が「緊張したまま」になり、
その余韻として痛みや違和感が残ることがあるのです。
実際、相談を受ける中でも、
「出したあとのほうが、むしろジワジワ痛む」
「時間が経ってから違和感が出てくる」
といった声は少なくありません。
こうした後腹痛が出やすい背景として、
次のような条件が重なっていることがあります。
- 便が硬く、腸に物理的な負担がかかった
- 排便時に強くいきんだ
- ストレスや緊張が続き、自律神経が乱れやすい状態だった
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、
自律神経や感情の影響を受けやすい臓器です。
忙しさや不安が続くと、
痛みを感じやすい状態が長引くこともあります。
以前、子育てと仕事を両立している女性から、
「排便後に毎回しばらく痛みが残るのが怖い」
という相談を受けたことがありました。
生活リズムを振り返ると、
睡眠不足と緊張が続いていた時期と重なっていたそうです。
もちろん、これはあくまで一例であり、
後腹痛の原因や感じ方には大きな個人差があります。
ただし、
何日も続く、毎回強い、日常生活に支障が出る
といった場合には、
「そのうち治るはず」と様子見を続けすぎない視点も大切です。
後腹痛は、腸からの「少し休ませてほしい」というサインであることもあります。
責める必要はありませんが、
そっと立ち止まって耳を傾けてあげることは、体を守る選択につながります。
これは注意したい“危険なサイン”

ここでは、不安を煽るためではなく、
静かに確認しておいてほしい変化だけを整理します。
私自身、便秘に悩んでいた頃、
「どこからが相談したほうがいい状態なのか」
その線引きがわからず、必要以上に怖くなったり、
反対に、無理をしてやり過ごしてしまったりした経験があります。
これまで多くの相談を受ける中で感じるのは、
体が発する“いつもと違うサイン”には、一定の共通点があるということです。
次のような変化が重なっている場合は、
「念のため専門家に相談してみる」という選択肢を、
頭の片隅に置いてもいい目安になります。
- 発熱を伴う腹痛が続いている
- 血が混じる、または黒っぽい便が何度か続く
- 夜中に目が覚めるほどの強い痛みがある
- 食事量を変えていないのに体重が減ってきた
- これまでと明らかに違う痛み方・頻度に変わった
これらは、炎症や出血、体全体への影響が関係している可能性を示すことがあり、
便秘だけでは説明しきれないケースも含まれます。
以前、「ずっと便秘だから」と思い込んでいた女性が、
発熱と夜間の腹痛をきっかけに相談に行き、
結果的に早めに原因を確認できて安心した、という話を聞いたことがあります。
もちろん、こうしたサインがあるからといって、
必ず何か重大な問題があるとは限りません。
ここでいちばん大切なのは、
「全部当てはまらないと相談してはいけない」わけではないということ。
「いつもと違う」「なんだか引っかかる」
その感覚そのものが、体からの大切なメッセージです。
我慢強い人ほど、その声を後回しにしがちですが、
立ち止まって確認することは、決して大げさな行動ではありません。
自宅でできる“見分け方”のヒント

病院に行くべきかどうか迷うとき、
いきなり答えを出そうとしなくて大丈夫です。
まず助けになるのが、
「今の腸の様子を、そのまま言葉にしてみる」こと。
私自身も、便秘や腹痛で悩んでいた頃は、
「痛い」「つらい」以外の表現が思い浮かばず、
それだけで相談のハードルが高くなっていました。
でも、実際に多くの相談を受ける中で感じるのは、
正確さよりも、“経過”や“変化”のほうが大切だということです。
たとえば、次のようなポイントを、
メモ程度でかまわないので振り返ってみてください。
- 痛みはいつから始まったか(突然か、少しずつか)
- 痛む場所は毎回同じか、動く感じがあるか
- ここ数日の食事・睡眠・ストレスに変化はあったか
- 排便の回数、硬さ、色に気になる点はあるか
これらは診断をするためのチェックではなく、
体の状態を“整理するための材料”にすぎません。
以前、「何を伝えたらいいかわからない」と悩んでいた方が、
このようなメモを持って相談したところ、
「それだけ分かれば十分ですよ」と言われて、
とても安心した、という話を聞いたことがあります。
「うまく説明できないから行けない」と感じる方は多いのですが、
断片的な情報でも、医療者には大きなヒントになります。
完璧にまとめようとしなくて大丈夫。
腸の様子を、そのまま持っていく。
それだけで、次の一歩はずっと軽くなります。
病院に行くべきか迷ったときに

受診することは、「大ごとにする」ことと同じではありません。
ただ、そう頭ではわかっていても、迷ってしまう気持ちはとても自然なものです。
私自身、便秘や腹痛が続いていた頃、
「これくらいで行っていいのかな」
「忙しいし、もう少し様子を見よう」
そんなふうに、何度も受診を後回しにしていました。
とくに女性は、
- 便秘くらいで相談するのは気が引ける
- 仕事や家のことが優先で、自分の不調は後回し
- お腹や排便の話をすることに、どこか恥ずかしさがある
こうした理由から、知らず知らずのうちに我慢を重ねてしまいがちです。
でも、相談すること=弱さの表れではありません。
内科や消化器内科には、
「はっきりした症状かわからないけれど不安」
「言葉にしにくい違和感が続いている」
そんな相談が、日々寄せられています。
実際、相談を受ける中でも、
「行ってみたら、話を聞いてもらえただけで気持ちが軽くなった」
「異常がないと分かって安心できた」
という声を耳にすることがあります。
もちろん、受診するかどうかは人それぞれですし、
無理に背中を押される必要はありません。
ただ、迷いが続いているときは、
“今の状態を一度整理する場所”として相談する
そんな捉え方も、ひとつの選択肢です。
言葉に詰まっても、途中で涙が出ても大丈夫。
完璧に説明できなくても、体の違和感は伝わります。
「相談してもいいかもしれない」
そう思えた瞬間が、すでに自分の体を大切にし始めたサインなのだと、私は感じています。
FAQ|よくある質問

Q1:便秘の腹痛はどのくらい続くもの?
A:腹痛の続き方には、かなり個人差があります。
一時的に起こって自然に落ち着くこともあれば、
生活習慣やストレスが重なり、波のように続くケースもあります。
私自身、便秘がつらかった時期は、
「数時間で治まる日」と「何日も違和感が残る日」が交互にあり、
その差に戸惑うことがありました。
腸の動きは、その日の食事、水分量、睡眠、緊張状態などの影響を受けやすく、
同じ人でも毎回同じ経過をたどるとは限りません。
痛みの長さや頻度がこれまでと明らかに変わったと感じる場合には、
無理に我慢し続けず、一度立ち止まって考える視点が役立つことがあります。
Q2:市販の便秘薬を使ってもいい?
A:市販の便秘薬は種類も多く、
体質やそのときの腸の状態によって、感じ方に差が出ることがあります。
相談を受ける中でも、
「合うと感じたこともあれば、逆にお腹が張ってつらくなったこともある」
という声を耳にすることがあります。
そのため、どれが良い・悪いと一概に言うことはできません。
とくに痛みが強いときや、不安がある場合には、
医師や薬剤師に相談しながら選ぶという考え方もあります。
自己判断だけで続けるより、
「今の状態を伝えて一緒に考えてもらう」
そんな使い方が、安心につながることもあります。
Q3:ストレスだけでこんなに痛くなることはある?
A:腸は、自律神経を通じて心の状態と密接につながっている臓器です。
そのため、強い緊張や不安が続くと、
腹痛や便通の乱れとして表れることがあります。
私のもとにも、
「忙しさが落ち着いた途端に、お腹の不調が一気に出た」
「気を張っている間は平気なのに、夜になると痛くなる」
といった相談が寄せられることがあります。
ただし、ストレスだけが原因とは限らず、
食事、水分、体の冷え、生活リズムなど、
複数の要因が重なっている場合がほとんどです。
「気のせい」「心の問題」と片づけず、
心と体の両方を含めて、全体を見る視点が大切だと私は感じています。
まとめ|痛みは、体からのメッセージ

痛みは、敵ではありません。
それは、体が一生懸命、言葉の代わりに送ってくれている合図です。
出ないこと。
痛むこと。
それ自体が、あなたの努力不足や弱さを示しているわけではありません。
むしろ、ここまで耐えながら、
毎日をこなしてきた証でもあります。
怖がりすぎなくていい。
でも、無視し続けなくてもいい。
腸は、とても正直な臓器です。
忙しさや緊張、不安や我慢を、
いちばん先に引き受けてしまうことがあります。
だからこそ、
「出ない自分」を責めるより、
ここまで整えようとしてきた自分に、
ほんの少し、やさしい目を向けてあげてください。
今日すぐに答えが出なくても大丈夫。
立ち止まって考えたこと、調べたこと、
こうして自分の体に向き合ったこと自体が、もう一歩です。
腸と心は、同じ方向を向いています。
焦らず、比べず、あなたのペースで。
このページを閉じる頃、
少しだけ呼吸が深くなっていたら。
それが、今のあなたにとっての「整い」はじめかもしれません。
この記事を書いた人:
春野 澪(腸内環境ライター/便秘カウンセラー)
10年以上の便秘経験と、腸内環境の学びをもとに、
「出ない」を恥じず、「整える」を誇れる社会を目指して発信しています。
参考情報・情報ソース(URL)
本記事は、一般的な便秘・腹痛に関する公的機関および専門機関の情報を参考にしつつ、日常で起こりやすい悩みをわかりやすく整理したものです。症状には個人差があり、同じ「便秘」「腹痛」に見えても背景が異なる場合があります。気になる変化があるときは、自己判断で抱え込まず、医師や薬剤師など専門家への相談をご検討ください。
※本記事は一般的な腸活・便秘改善情報の提供を目的としており、診断・治療を代替するものではありません。妊娠中・持病・薬を服用中の方は、必ず医師や薬剤師など専門家にご相談ください。


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